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上村研動画集

すべての動画では、生きた個体内での、細胞、微小管、オルガネラのダイナミクスをイメージングしています。

1.Larval epidermal cellsの集団移動

蛹期の larval epidermal cells (LECs)が示す集団的細胞移動。LECs の核を可視化し(左パネル)、その動きをトラッキングしました(右パネル)。動画の左側が前側、右側が後側、黄の点線は背側正中線の位置を示しています。トラッキングデータは LECs の移動方向に応じて色分けしています。赤は後側、黄は背腹方向、シアンは前側への動きです。LECs はまず後側へ、その後背側正中線に向かって移動します。新田昌輝作品。関連論文は、Arata et al., Developmental Cell, 2017 です。

2.Larval epidermal cellsの集団移動

蛹期の larval epidermal cells (LECs)が示す集団的細胞移動。LECs の細胞境界が可視化されています。LECs は互いに密に接着した状態を保ったまま方向性を持った移動を示します。新田昌輝作品。関連論文は、Arata et al., Developmental Cell, 2017 です。

3.Larval epidermal cell が形成する lamellipodia

Larval epidermal cells (LECs) の細胞膜を可視化すると、薄い葉状の突起(動画内のシグナルの弱い領域)が移動方向の細胞端に形成される様子が観察できます。LECs はアピカル面にこの突起(lamellipodia) を形成することにより、能動的に移動することが示唆されています。新田昌輝作品。関連論文は、Arata et al., Developmental Cell, 2017 です。

4.局所的な侵害性熱刺激に応答して生成される樹状突起カルシウム上昇

赤外線レーザーの照射により、Class IV neuron に局所的な侵害性熱刺激を与えると、一過的なカルシウム濃度上昇が樹状突起全体にわたって観察できます。この上昇はL型電位依存性カルシウムチャネルを必要とすることから、カルシウム性スパイク依存的に形成されることが強く示唆されました。さらに、このカルシウムチャネルの活性は、熱刺激に対する防御行動にも重要な役割を果たします。寺田晋一郎作品。関連論文は、Terada, Matsubara, Onodera et al., eLife 2016 です。

5.再生中の樹状突起と初期エンドソームのダイナミクス

細胞体から再生中の樹状突起を広範囲で観察した像です。細胞膜は membrane-bound mRFP で標識されており、ダイナミックに伸縮するフィロポディアが観察できます。また突起内では、GFP:Rab5 (green) で標識される初期エンドソームが輸送されています。細胞体は焦点面より深く位置しており、この動画には写っていません。佐藤大祐作品。関連論文は、Satoh et al., Nature Cell Biology, 2008;Satoh et al., Genes to Cells, 2012

6.翅表皮細胞内の微小管伸長と小胞

翅表皮細胞内の微小管伸長と小胞。微小管成長端を EB1:GFP (green) で、小胞をmembrane-bound mRFP で可視化しました。春本敏之作品。関連論文は、Harumoto et al., Developmental Cell, 2010。

7.樹状突起の大規模な刈り込み

蛹期に入って dendritic arborization (da) neuron の樹状突起が大規模な刈り込みを受けます (large-scale dendrite pruning)。この後、細胞体から突起が再生し、リモデリングを経て成体型の樹状突起パターンが誕生して、成体の一生を通じて維持さ れます。藤本梓作品。関連文献は、Shimono, Fujimoto, et al., Neural Development, 2009。

8.再生中の樹状突起内の微小管ダイナミクス

樹状突起が刈り込まれた後、細胞体から突起を再生させている da neuron です。細胞体(右)から太い一次枝が伸長し、その先端に成長円錐様の構造ができており、ダイナミックにフィロポディアを伸縮させています。微小管成長端を EB1:GFP (green) で、細胞膜を membrane-bound mRFP で可視化しました。左右に走る一次枝の中を、多数の微小管が細胞体の向き(向って右)に伸長しています。佐藤大祐作品。関連論文は、Satoh et al., Nature Cell Biology, 2008;Satoh et al., Genes to Cells, 2012

9.樹状突起先端部での初期エンドソームの輸送

da neuron の樹状突起先端部で、GFP:Rab5 (green) で標識される初期エンドソームがフィロポディアから突起の根元の側に向って輸送されています。細胞膜はmembrane-bound mRFP で可視化しました。佐藤大祐作品。関連論文は、Satoh et al., Nature Cell Biology, 2008;Satoh et al., Genes to Cells, 2012