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ライフイベントを紡ぐ栄養環境への適応機構

幼い個体の成長、性成熟を経た次世代の誕生、そして老化は、ヒトを含む全ての動物種の一生に必然の過程である。絶えず変化する栄養環境にさらされる動物が、どのようなメカニズムを働かせて適応しているのかを、モテ? ル生物・非モデル生物を駆使し、マルチオミックスデータをもとに議論する。ます?、幼い個体の健やかな成長に 欠かせない、栄養バランスの変化に柔軟に対応する全身性システムに着目する。栄養素の中でも、最近発見されたアミノ酸の取り込みを調節する細胞間コミュニケーション機構と、個体の一生を越えて進化にも貢献する脂肪 酸代謝を利用した適応機構を議論したい。次に、栄養シグナルを感知して性成熟の進行を調節する神経内分泌系 の作用機序に注目して議論するとともに、摂取した栄養が代謝されてメチル化情報に変換された際の寿命と老化 に果たす役割を紹介したい。さらに、食糧が枯渇する季節を乗り切るために獲得された冬眠時の栄養活用の実体について議論したい。

講演者(所属)演題名(順不同)