サイエンスを志す人への応援歌２
研究ってやみつきになります。素晴らしい仲間と共に働き自分が納得する論文を一回 でも発表できれば、その高揚感が忘れられません。もう一度味わいたい、前回を上回 る達成感を得たい、さらには新しい展開を切り開きたいと欲が出ます。
もちろん自分の自信作を、世間で言うトップジャーナルに出せればさらにハッピーな ことは事実でしょう。しかし、レビュアーがよこす難題の前に力及ばないこともある し、いつも納得の超大作となる論文ばかりを書けるわけではありません。また、あり とあらゆる原因で、プロジェクトの方向転換をすることも多い。それでも、積み重ね なくして次のチャンスは降ってきませんし、「その研究は世の中の役に立つのかどう か？」といった類いの議論に正面から向き合うファイトも湧いてきません。
未知への挑戦をためらうことのない勇敢さ、何よりもまずサイエンスにどっぷり浸か る行動力、そして研究者仲間の力作に素直に感動できる謙虚さ／純真さ、これらを持ち 続ける一人でも多くの人と巡り会って、いっしょに仕事ができる機会をまた楽しみに して今日もラボに行きます。